[機材レビュー]LUMIX DC-GH6 その4(最終回)

ペンタしか使ったことがない人のミラーレス日記

前回から少し間があいた。早いもので1ヶ月の試用期間も終わり、機材は返却の途へとついている。

ここまでは、飛行機写真をメインにレビューしてきたが、最後は人や動物が絡んだもので締めくくりたい。

8/26,27の両日は羽田 穴守稲荷神社の献灯祭が執り行われ、そこへ行燈を奉納したこともあり、祭への参列と羽田にいた頃に戯れた猫ちゃんとの再会を果たしに上京した。

ネコ歩きと献灯祭

トップの写真は僕が羽田にいた頃からいる地域猫の「サビちゃん」、サビ柄の子だ。羽田を離れるちょっと前にようやく懐いてくれた子で、写真展「 空港散歩 〜大田区羽田 ヒコーキとニャン〜」のキー写真にもなった。

今回もこの子に会えるかなと思い、散歩に出かける。付近はここ数年の再開発で景色も変わってきたが、この子はまだいた。声をかけ近づいていくと寄ってきてくれる。(多分)まだ覚えてくれているようだ。突然のゴロンゴロンでお腹を見せてくれる。こんな時は被写体認識してくれるミラーレスだと楽でいいなと実感。

フォトスタイル: ナチュラル

この子にあった時間はすでに羽田の南風都心ルート運用時間になっていたので、「サビとヒコーキ」2022年バージョンを取ることに。

今度はバリアングル液晶+被写体認識でローアングルから狙う。楽だ。

フォトスタイル: Cinelike V2

すっかり遊んでもらったところで、穴守稲荷神社へ移動し、献灯祭へ参列。献灯祭では奉納された行燈に蝋燭の火をおのおの灯して願いを託し、諸願の成就を願う。神職より火をもらい、行燈へ蝋燭を立てていく。ここでも被写体認識を絡めて撮影をする。ある程度アバウトに狙って行っても良い分楽かなと感じる。

フォトスタイル: ナチュラル

そして日が暮れ、周りが暗くなると行燈の光が参道に映え、趣のある情景へと変わっていく。

フォトスタイル: Cinelike D2, ISO6400

自分が奉納した行燈に気を取られ、全体の様子や本殿絡みの写真を撮ってないことを帰路で思い出す(苦笑

来年は、ちゃんと満遍なく撮りたいと反省する。

最後に

今回の羽田行きでは、LUMIX本体と、レンズは12-60mm / F2.8-4.0と50-200mm / F2.8-4.0の2本を持って行った。コンパクトさと軽さはこういう時には役立つなと改めて感じる。お散歩だと12-60(24-120相当)が一番使い勝手が良く、しかし空港付近を歩いてればちょっと望遠も欲しくなる。そんな時に100-400相当の50-200に切り替えて対応といった感じで困ることがなかった。

最後に、1ヶ月という期間、ミラーレスを試用する機会を得ることができた。ミラーレスは「ファインダーを覗いた時点で答え合わせが終わっている」と思い込んでいたが、実際にはファインダーの見えをよくするために増感したり、カラーマネジメントの差だったりで決して最終の答ではないことを体感した。また、改めてOVFで現実の光を追いかける楽しさを再認識させてくれたのもこの経験があってのことだと思う。

ミラーレスかレフ機か?という話はまだまだ続くだろうが、まだ、完全に「こっちだ!」とはならないのかなと考える。自分はまだまだ、生の光をOVF越しに見て感動しながらシャッターを切るレフ機から足を洗えそうにないなと思いつつも、ミラーレスの自由さにも興味を惹かれるという八百富さんの戦略にはまりつつあると思いながら、レビューを締めくくりたい。

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T.Fujiba(Toshihiro Fujibayashi)
Aviation Photographer(航空写真作家)

航空写真作家、阪神が試合してる時はうるさいです。

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